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最高裁判所第一小法廷 昭和25年(み)5号 決定 1950年11月16日

主文

本件申立を棄却する。

理由

本件判決訂正申立理由について。

刑訴三九二条二項は同条所定の事由に関し控訴審に職権調査の義務を課したものではない。そして、被告人が本件犯行当時心神耗弱の情況にあったということは、控訴趣意において主張されなかったところであり、所論上告趣意第四点は控訴判決が職権を以って調査した上、本件犯行が心神耗弱に出たものと認定し、法定減軽をすべきであったに拘らず、これをしなかったのは違法であると主張するものであるから、当審において新に心神耗弱の主張をしたものであることは云うまでもないところであり、かたがた右上告趣意は明かに刑訴四〇五条に該当しない。

従って、右上告趣意に対し、当裁判所の判示したところは適切でないとする本件申立はその理由がないから、主文のとおり決定する。

この決定は裁判官全員の一致した意見である。

(裁判長裁判官 齋藤悠輔 裁判官 沢田竹治郎 裁判官 岩松三郎)

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